UN-EQUAL ―不揃いな色の旋律 ―

「それだーーーー!!!!」
「ひっ!?」

その大声に僕は小さく悲鳴を上げた。
それと同時に心臓も悲鳴を上げるように縮こまる。

誰もいないはずの屋上。立入禁止の看板。

それが誰も入らないと言う証拠だと確信ついていた僕は。
跳ね上がるように振り返った。

そこには、なんと……生徒会副会長さん、塔坂 光琉先輩が立っていたのだ。

けれど、目をコレでもかと開き、ギラつかせて。
入学式の時の爽やかな雰囲気は一ミリも感じられない。

待って?生徒会が、ましてや副会長が立入禁止の場所に入ってもいいのか?
いや、僕もではあるけど……。

僕が驚きと疑問を頭の中でぐるぐるさせていていると、副会長さんは僕との距離をゼロに詰め寄ってきた。

「その声!まさに俺の理想だ!」

『期待』を込めた眼差しを僕の方に向ける。

「あ、あの……なんでここに…?ていうか近いです」

僕は疑問を副会長さんにぶつけるとともにグイッと胸を押す。

「あぁ、スマン……それは、君もだろう?ここは生徒会が管理しているんだ。今日ここの清掃に来て少し用事があったから鍵を開けっ放しにして少しここを離れていたんだよ。その間に、入ったんだろうな。名前、何だ?」

少し離した距離をまた詰められながら質問を投げてくる。

ど、どうしよう……。
名前を言ったら教師に報告されて……。

「ご、ごめんなさい!」

僕は思わず頭を下げた。

「なんで謝るんだ?」

副会長さんは眉の端を下げながらそういう。

「だ、だって…勝手に屋上に入って…」
「そんなことか。大丈夫だ、報告なんてしないから。開けたままにしていた俺だって悪いからな」

副会長さんはそう言ってガシガシと僕の頭を撫でた。

急な行動に僕は肩を震わせる。

「で、名前は?」

さっきと同じ質問に、僕は「影野 律です」と答えた。

「いい名前してるな!声も、綺麗だったぜ!……そこで提案なんだが、音楽部のメインボーカルになってくれないか?」
「はっ?」