「壱心先輩、なかなか良い物選んだね。僕的に花耶先輩ぽい気がする」
「おれもそんな気がして選んだんだ」
美嵐くんがソファの後ろからのぞき、壱心くんは悩んで良かったと笑う。
「可愛い……ありがとう壱心くん。大事にするね」
「うん。そうしてくれると嬉しいな」
そして、白い箱はなんだろうと手を伸ばし中を開けると、ケーキが一つ入っていた。
いちごのタルト、かな。美味しそう……!
「僕、フォーク持ってきてあげるね」
ケーキを見るなり美嵐くんがキッチンへと走っていった。
「壱心くん、私そんな大したことしてないのに……」
「いいのいいの。おれが食べてほしかったんだから。……それに」
壱心くんは私の耳に顔を寄せ、
「……内緒にしてくれてるごほうびだよ」
そうささやいた。
ささやき声に背筋が伸びると、フォークと皿がテーブルに置かれる。



