ドライヤーを拾いまたソファへと座ると、ほどよい力が込められた手が頭に置かれ、私は湊くんを見上げる。
「お前もお前だ。例え自分の家だとしても、一緒にいるのは男五人。油断してたらあぶねぇってことを自覚しろ」
「……は、はいっ」
「分かればいい。じゃ」
ごもっともです。ほんと。
何も避けらてれないし……。壁ドンとか、避ける反射がほしい……。
……でも、あれ?
「あの、湊くん」
「なに?」
「えっと……お休み?」
「お休み」
湊くんだけは、他のみんなみたいな忠告……のようなものはないのかな?
言うな、黙ってろ、言ったらわかるな?って地味に怖かったから、ないならそれはそれでホッとするけど。
……湊くんは何も言ってこない。ってことはもしかしたら湊くんだけは私の顔を忘れてる、とか?



