「そうっすね。それじゃまたねっす女の子」
ぼやける視界が不敵に笑う口元をとらえ、熱からではない寒気のようなものが背中からわきあがる。
……やっぱりだめだ。このままこんなところで寝ていては。
楽しげに笑いながら部屋を出ていった男の子たちの声が遠ざかるのを待って、重たい体をたたき部屋を出た。
*
物音を立てず、慎重に……。
暗い廊下を壁伝いに歩くも、振り向けばさほど進んでないことに嫌気がさす。
普段ならこんな距離あっという間なのに。
進まない距離に動かない体、それに見つからず逃げなくてはという緊張感。
そこにプラスされている熱。
それに、体感だけど、熱が出た時より数値を更新してしまってることが分かる。



