「食欲あることはいいことじゃ」
「だな、ほらかばん。食うならいたむ前に食っちまえよ。一颯、お前花耶の手、はなせよ?」
「……うむ、そうじゃな。一旦じゃよ?一旦」
お礼を言って湊くんから受け取ったかばんからお弁当を取り出す。
箱をあければ再度お腹が鳴り、恥ずかしさで顔に熱が集まるも、
「……い、いただきます!」
音をごまかすように食べ始めた。
*
その日の夜、氷雨くんは消化にいいものを作ってくれたのをたいらげ、寝ては起きてをくりかえしながら熱を測っていたけれど下がってはくれず……。
「……はぁ」
体温計を見て肩を落とすと、私の様子を見に来ていた壱心くんは体温計を確認してベッド脇に置いてくれた。
そして心配そうにそっと私の手を取る。
「花耶……おれ、明日集会あるからそばにいれないけど、なるべく早く戻るからね」
集会──



