最後に、
"いつも花耶を想っています"──
とお母さんの温かな文字にそばに"父さんもだよ"とお父さんの字がつけ足されていた。
その文面に、視界がにじむ。
「……っ」
大丈夫、楽しいよ、さびしくない、心配しないで──毎日のようにやり取りの最後にお母さんたちへ伝えてるこの言葉。
だけど、それは私が自分に言い聞かせようとしてあえて伝えてるところもあった。
でも、この手紙が言葉が……会えなくてもお母さんたちを感じられて……とてつもなく嬉しい。
「おれ、もう我慢できない!」
うつむいてこぼれてしまった涙。
それを拭うより前に、壱心くんが正面から抱きついてきて、勢いのまま後ろへと倒れ込んだ。
「お、おいっ壱心!」
「先輩!?」
あわてて壱心くんをはがそうとする湊くんや美嵐くん。
だけどそんなこと構わずに壱心くんは私を強く抱きしめた。



