溺愛されるオッドアイ


「全然痛ぇみたいだな?それに?今日の体育は持久走だったらしいじゃねぇか」

違うのか?と目だけで問われてる気がして、はい……としか言えず。
奏くんからはため息まじりに『ばかが』と言われてしまった。

「だから……無理すんなって言ったろ」

わかりやすい嘘ついてんなよ、って額を小突かれる。

「ごめん……」
「ったく。そこ動くなよ」

奏くんはさっき棚から取り出していた……おしゃれな木箱を引き寄せあける。

中を見て少し驚いてしまった。
赤いベロア生地のついた木箱の中身は、救急セットが入っていたから。

奏くんは包帯と湿布を取り出し、私の足の裏をもう一度確認する。

「一番痛ぇのはここだな?」
「……う、ん」

やんわりとを押され、何度も頷いて見せる。
バットが当たった分の面積とはいえ、ピンポイントが分かってる奏くんは……なんというかさすがだ。
動くな、って言われたからじっと処置してくれる姿を見おろしていると、ふと昨日のことが思い出された。