一方――
「っははははは!!」
完全に耐えきれず、
腹を抱えて笑っている男が一人。
アウレリオである。
「ビンセントさ、
おめでたい日なんだから泣くなよ」
「笑い事じゃありません!!僕の人生の光が……!」
「どこに嫁に行ったってさ」
アウレリオは肩をすくめて、
からかうように続ける。
「ファティマ様はずっと、お前の姉だろ?」
その言葉に、
ビンセントの嗚咽が一瞬止まる。
「……それは……」
「それは誰にも奪えない関係だ。まぁ姉上リスペクも……ここまで来ると」
アウレリオは満面の笑みを浮かべる。
「逆に尊敬するわ」
「それ、褒めてます!?それとも馬鹿にしてます!?」
「半々だな」
ラジワは思わず吹き出し、
祭壇の奥では、
ファティマが振り返って微笑んでいた。
その笑顔を見た瞬間。
「――っ、姉上ぇぇぇぇ!!」
再び大号泣。
祝福の拍手の中、
一人だけ、
失恋したかのように泣き崩れる新皇帝。
こうして。
ファティマとデクランの結婚式は、
厳かに、華やかに、
そして一人分だけやたら湿っぽく
執り行われたのであった。
なお、
後日「式で一番印象に残った人物」として
満場一致でビンセントの名が挙がったという。
「っははははは!!」
完全に耐えきれず、
腹を抱えて笑っている男が一人。
アウレリオである。
「ビンセントさ、
おめでたい日なんだから泣くなよ」
「笑い事じゃありません!!僕の人生の光が……!」
「どこに嫁に行ったってさ」
アウレリオは肩をすくめて、
からかうように続ける。
「ファティマ様はずっと、お前の姉だろ?」
その言葉に、
ビンセントの嗚咽が一瞬止まる。
「……それは……」
「それは誰にも奪えない関係だ。まぁ姉上リスペクも……ここまで来ると」
アウレリオは満面の笑みを浮かべる。
「逆に尊敬するわ」
「それ、褒めてます!?それとも馬鹿にしてます!?」
「半々だな」
ラジワは思わず吹き出し、
祭壇の奥では、
ファティマが振り返って微笑んでいた。
その笑顔を見た瞬間。
「――っ、姉上ぇぇぇぇ!!」
再び大号泣。
祝福の拍手の中、
一人だけ、
失恋したかのように泣き崩れる新皇帝。
こうして。
ファティマとデクランの結婚式は、
厳かに、華やかに、
そして一人分だけやたら湿っぽく
執り行われたのであった。
なお、
後日「式で一番印象に残った人物」として
満場一致でビンセントの名が挙がったという。



