意地っ張りな私が策士な王太子に囚われて

「なっ……ちょっと!!なんてこと言うのよ!!」

ビンセントは一瞬きょとんとし、
次の瞬間――目を輝かせた。
「え、意外。ラジワ姉さまが?具体的に、どんな甘え方するんですか?」

「聞かなくていい!!」

アウレリオは楽しそうに肩をすくめる。
「さて、それは企業秘密だな」

「……と言いたいところだが」

「言わなくていい!!」
ラジワの必死な様子に、
ビンセントは大笑いする。

「なるほどねぇ!そりゃあお義兄様も離れられないわけだ!天使のようなファティマ姉さまとは違うタイプの魅力か……小悪魔なんだね、ラジワ姉さまは」

完全に男同士のテンション。
ラジワは両手で顔を覆った。
「……この場に逃げ場はないの……?」

その日の午後。
テラスには、
笑い声と、ラジワの抗議の声が響いていた。
(なお、アウレリオとビンセント非常に楽しそうである)