意地っ張りな私が策士な王太子に囚われて

それから間もなくして。
クレオールは、
事実上の幽閉状態に置かれた。

退位勧告。
拒否権は、もはや存在しない。
彼が恐れていた未来は、
すべて現実になった。

・愛されなかった
・信じられなかった
・そして、誰にも守られなかった

玉座を失った皇帝は、
歴史の中へと静かに消えていく。

一方――
ソラリス王国の庇護下で、
ビンセントは静かに空を見上げていた。
「……ファティマ姉さま」
「ラジワ姉さま」
「僕は逃げない」

その背中はもはや“弟”ではなく――
未来の皇帝のものだった。