意地っ張りな私が策士な王太子に囚われて

朝の光が王宮の回廊に差し込む頃、
アウレリオはラジワを私室に残し、
出立の準備を整えていた。 

「ラジワ」
彼女の手を取り、
いつになく真剣な眼差しで告げる。
「今日は、何があってもここから出るな」

「部屋の前には近衛を二重に置く。侍女たちにも厳命してある。俺が戻るまで――絶対に一人になるな」

ラジワは一瞬、
不安そうに唇を噛んだが、
すぐに小さく頷いた。
「……分かったわ。気をつけて」

アウレリオは、
その額に短く口づける。
「すぐ戻る」

扉が閉まり、
重厚な錠がかかる音がした。
ラジワの私室は、
まるで小さな要塞のように守られていた。