碧くん、助けてください!2 完

でも……やるしか、ないよね……。

私は一歩踏み出して、一段登った。



「一段目……」



一歩一歩緊張して、足が少しばかり震えているような気がする。



「二段目……三段目……」



ついに、あと一段。

震える足を無理矢理止めて、私は四段目へと足を踏み出した。



「四、段目……」



………………っ、あれ?

何も……起こら、ない?

何かが現れたような気配は無いし、何も見えない。




「―――あなたたち、何をしているの」



凛とした透き通った声が階段に響いた。

この声には聞き覚えがある。

確か……。



「事務員兼、放送部顧問の……如月ユリ(きさらぎ)先生、ですよね?」

「ええ、そうよ」



三年前くらいからこの学校にいる事務の先生。

生徒とそんなに関わらないからあまり気付かれていないけれど、おっとりしていて優しい先生だ。

声がよく透き通るから、放送部の顧問になったんだって。



「なんでこんなところにいるんですか……?」

「それはこっちのセリフ。もう下校時刻は過ぎているのよ?神楽さん、あなたは部活に入っていないでしょう?」



……確かに、そうだ。

先生に怪しまれるのも当然のこと。