泣き虫サンタクロースの恋

両手を掴まれて剥がされた。

情けない顔を見せたくないのに、胸の内で膨らむ期待にどうしたって抗えなくて見上げてしまう。


視界一杯に映ったのは、大事な幼なじみで、私の大好きな人。

まだ涙が残る視界の中、クリスマスツリーの電飾が彼の黒い瞳をキラキラと輝かせて綺麗だなと頭の片隅で想った。

「大好きだよ」

吐息が触れる距離で囁かれた、蕩けるような彼の声。

堪らず目を閉じれば、甘やかな熱が唇に降ってきたのだった――。


Merry Christmas!🎅🌲

2025.12.24 紀本明・遊野煌