魔術陣の光が消え去ると、そこにいたエーヴァたちの姿は消えていた。公爵たち三人以外は、姿が消えた彼女たちの場所へと再度黙礼をする。その間、三人は地面にうつ伏せで寝転がらされたままだ。その扱いを受けて近衛兵に不平不満の声を上げていると、皇帝陛下と教皇猊下が彼らの前に立った。
「さて、グレイザント公爵……いや、お前たちはただの囚人か」
陛下の言葉に、彼らはまるで冷や水を浴びせられたように硬直した。
先ほど喚いていた三人の姿はない。にわかには信じがたいものを見る目で、陛下を凝視していた。
「猊下、この者たちの処遇は、我が王家で決議しても良いだろうか?」
「ええ、問題ございません。我が教会からは、この者たちの破門を言い渡しますが……くれぐれも甘い処遇にはなさりませんよう」
「もちろんだ。何せ、我が国の守護神である女神デューデ様の神託に背いたのだ。生ぬるい刑にはしまいて」
陛下と猊下は、雑談のような気安い口調だ。けれども、その内容は囚人たちの今後の行く末である。
三人はそれが自分たちのことであると、徐々に実感してきたのだろう。先ほどのような暴言は身を潜め、唇が小刻みに震えている。少しづつ彼らも気づき始めているのだ。自分たちの声が陛下や猊下に届かないことなど。
猊下は満足そうな表情で会釈すると、付き添いの神官たちと城へと向かった。そう、宣言通りのことを今すぐに行うためだ。
そんな猊下の……少しだけ背筋が伸びた後ろ姿を、陛下は見えなくなるまで見送った。
泉の中で生きていた彼女に許されぬことをしたと自覚している二人は、彼女の言葉……忠告を守らなければならないと心に誓ったのだから。猊下の姿が門の外へと消えると、陛下は三人を見下ろした。
唇まで青くなり始めた三人の姿を一瞥後、目の前にいた宰相へと彼は話しかける。
「さて、宰相。この者たちの処遇だが……毒杯では手ぬるいと思うのだが、如何だろうか」
「仰る通りでございます。王家を欺いただけでなく、この者たちは守護神様をも欺いておりますし……すでにグレイザント公爵家は取り潰され、地図上からも消滅しておりますので……この者たちは平民として、極刑を科しても良いのではないでしょうか。ここで他貴族に対して見せしめが必要かと」
「とり……つぶ……し……? み……せ……しめ……?」
「さて、グレイザント公爵……いや、お前たちはただの囚人か」
陛下の言葉に、彼らはまるで冷や水を浴びせられたように硬直した。
先ほど喚いていた三人の姿はない。にわかには信じがたいものを見る目で、陛下を凝視していた。
「猊下、この者たちの処遇は、我が王家で決議しても良いだろうか?」
「ええ、問題ございません。我が教会からは、この者たちの破門を言い渡しますが……くれぐれも甘い処遇にはなさりませんよう」
「もちろんだ。何せ、我が国の守護神である女神デューデ様の神託に背いたのだ。生ぬるい刑にはしまいて」
陛下と猊下は、雑談のような気安い口調だ。けれども、その内容は囚人たちの今後の行く末である。
三人はそれが自分たちのことであると、徐々に実感してきたのだろう。先ほどのような暴言は身を潜め、唇が小刻みに震えている。少しづつ彼らも気づき始めているのだ。自分たちの声が陛下や猊下に届かないことなど。
猊下は満足そうな表情で会釈すると、付き添いの神官たちと城へと向かった。そう、宣言通りのことを今すぐに行うためだ。
そんな猊下の……少しだけ背筋が伸びた後ろ姿を、陛下は見えなくなるまで見送った。
泉の中で生きていた彼女に許されぬことをしたと自覚している二人は、彼女の言葉……忠告を守らなければならないと心に誓ったのだから。猊下の姿が門の外へと消えると、陛下は三人を見下ろした。
唇まで青くなり始めた三人の姿を一瞥後、目の前にいた宰相へと彼は話しかける。
「さて、宰相。この者たちの処遇だが……毒杯では手ぬるいと思うのだが、如何だろうか」
「仰る通りでございます。王家を欺いただけでなく、この者たちは守護神様をも欺いておりますし……すでにグレイザント公爵家は取り潰され、地図上からも消滅しておりますので……この者たちは平民として、極刑を科しても良いのではないでしょうか。ここで他貴族に対して見せしめが必要かと」
「とり……つぶ……し……? み……せ……しめ……?」


