青に溶ける、きみ。


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ミーンミーン、と蝉が遠慮なく鳴いている。

照り返す熱の中で、白いラインを越えて、サッカーボールを追いかけた。


今日、今年の最高気温じゃない?
そんなことを考える余裕もないくらい、夏は容赦がない。



「暑―い、プール行きてー」

「今年行こうよっ」

「受験生だぞ、俺ら」

「晴海が行くなら、うちらも行きたいんだけど」



ああ、うん、そうね。プール。いいじゃん。



「晴海、行こうよっ! 私、晴海と行きたいんだけど~」



俺、今年の夏は真面目に勉強するから。



「え~」



晴海の周りで、特に女子たちが一斉に残念そうな声を出す。

……全部、丸聞こえですよ、みなさん。



「あそこにいる女子、みんな晴海目当てでサッカー選んだんだろうね」

「そうだろうね」



何も考えずにそう言うと、緑が器用にボールを足元で止めて、ちらっとこっちを見た。



「今年で最後になるかもしれないのに、そんなんでいいの?」