青に溶ける、きみ。




――2017年7月





「今日、サッカーの試合あるから先に帰るねっ!あ、雨降りそうだから早く帰んなよ?」

「緑、私のことはいいから、いいから。また、明日ね」



手を振る緑の姿を横目に、視線をノートに戻す。



毎年、2年生は修学旅行前に中間テストがあるはずなのに、今年に限って修学旅行後に予定されていて、ひどい結果だったと、なぜか全校集会で2年生だけひどく怒られた。



「なんで今年だけそんなことするんだよ、当然だろ」と文句を言うまではよかった。



でも、その後のホームルームで担任から「再テスト」の宣告を受け、教室は一斉抗議の嵐。


校長先生が言うんだから仕方ないだろと強気の担任に勝てるわけもなく、こうして放課後、何人か教室に残って勉強してるわけだけど。



…どうにも頭に入ってこなくて、それはこのどんよりした天気のせいかと思う。



梅雨は終わったって、今朝のニュースで言ってたのに。
どこがだよ、と心の中で小さく突っ込みながら、どうにか集中しようと、意味のわからない苦手な数学の問題集に目を落とす。



二回目のテスト期間のようなもの。
この範囲だって、修学旅行前に勉強したはずなのに、もう既に記憶の彼方に消えている。