バタフライ エフェクト

「そうじゃん? 私、放送部だからわかるよ! 録音機能もついてる! 部室にあるのと似てるから、多分このボタンを押せば再生できるよ!」



知穂が右を向いている、緑色の三角形の印がついているボタンを、カシャンと音を立てて押す。



「…………」

「…………」



ドキドキしたけど、無音だった。



「充電がないんじゃない?」



梨々愛が呟くと、知穂は機械を裏返して観察し、
「乾電池だ!」
と、梨々愛に乾電池を催促した。



どこからか、梨々愛が持ってきた乾電池をセットして、知穂がもう一度ボタンを押した。



ザーザーザー…………と、雑音。



「音量、上げられる?」
と、芹香。



知穂が頷き、音量を少しずつ上げていくと、
『バタンっ!! ガタゴト……!!』
と、何やら激しい物音が聴こえてきた。



その次に聴こえてきたのは、
『……かみ……』
という、遠くのほうで話す、若い女の子の声だった。



「かみ?」
と、知穂。