バタフライ エフェクト

「一階の物音?」
と、梨々愛に聞く。



「ううん、高中達がこんな物音を立てたことなんかないし……、心音でもないと思う」



そう言われて、私は咄嗟(とっさ)に梨々愛の手を掴んだ。



(元寄だ!! 元寄が来る!!)



そう思った次の瞬間、梨々愛の体が床下に沈む。

繋いだ手に力を込めて、私も一緒に引きずり込まれた。






気づいたら、ランドリールームの床下にいた。

真っ暗で、広い空間。



こんな空間、きっと現実にはない。

元寄の幽霊の力なんだろうと思った。



ひんやりと冷たい空気。

少し埃っぽい。



手を繋いだままの梨々愛を見た。

梨々愛は、笑っていた。



「殺す……」
と、ぽそりと呟いた彼女を、私は守らなくてはと思った。