バタフライ エフェクト

「香菜子も被害者だよ」



私の言葉に、梨々愛は「うん」と、頷いた。

そして、
「でも、元寄に言い寄られていたなら、もっと早く父親や母親に相談すれば良かった。自分で解決しようとしなければ、周りの大人の協力を仰いでいたら、香菜子は加害者にならずに済んだ」
と、私を見た。



「……確かに、それは私も思う」

「そうでしょう?」



梨々愛の目に太陽の陽が差して、キラキラと輝いている。

少女漫画のヒロインみたいだと思った。



「元寄を殺さなかったら、元寄が幽霊になる事もなかった。心音に怖い思いをさせずに済んだはずなんだよ。だから私、この事が解決したら、香菜子のことを絶対に警察に言う」



強い意志を持った瞳だった。






“ちょうちょ館”に帰り、梨々愛の部屋へ行く。

高中さんが紅茶とクッキーを持って来てくれたその時だった。




「うわぁぁああああぁぁんっ!!」






鼓膜が破裂しそうなくらいの泣き声が、“ちょうちょ館”に響く。



「えっ、何!?」
と、私が驚いていると、梨々愛は立ち上がりこう言った。



「……心音の声!」