バタフライ エフェクト

「雑な紹介だなぁ」
と、知穂が顔をしかめる。



村山 梨々愛は屋敷の二階にある自室に通してくれて、私達は広い部屋と豪華なインテリアにうっとりしつつ、通学鞄を置いた。



「村山さん」
と呼ぶと、
「梨々愛でいいよ」
と、彼女は初めて笑顔を見せた。



「じゃあ、梨々愛。妹さんがいなくなった時、自分の目の前でって言ってたよね?」

「うん。正確には、ちょっと目を離した隙にって感じだった」

「それってどこ? 行ってもいい?」



梨々愛は頷き、自室と同じ階にある、廊下の奥のランドリールームに連れて行ってくれた。



「ここは普段使ってないんだけど、大きな鏡があるでしょう? 時々、妹と鏡の前に立って、洋服を選んだりしていたの」



確かに大きな全身鏡が壁に備え付けられていて、私達4人が並んでいてもみんなが映っている。



「ここで、妹は消えて……。前に男を見たって言っていたのも、この部屋だったの」

「男って?」