「はい、香菜子様はガンを患っておられて……、余命宣告を受けていらっしゃいます」
緩和ケア病棟といえば、ガンの末期だったり難病を患って治療が困難になった人が、終末期を過ごす所だ。
数年前に亡くなったひぃおばあちゃんが、緩和ケア病棟に入っていた。
「……そうなんだ、そんな場所があるんだね」
と、私の説明を聞いた梨々愛が静かに呟いた。
「でも、香菜子……さんは、まだ生きているってことだよね」
思わずいつものように呼び捨てにしそうだったけれど、香菜子の家に勤めていた江原田さんの前では、きちんと「さん」を付けようと思った。
「うん。パパが言っていた草一郎さんと暮らしていた子どもっていうのは、香菜子さんだったんだ」
江原田さんにお礼を言って、私と梨々愛は“ちょうちょ館”に帰った。
そして、土曜日。
電車に乗って、私と梨々愛は林堂 香菜子に会いに来た。
「林堂 香菜子さんにお会いしたいんです」
と、受付で声をかけると、観察するみたいにジロジロ見られた。
「ご家族かご親族の方ですか?」
「あ、えっと……」
緩和ケア病棟といえば、ガンの末期だったり難病を患って治療が困難になった人が、終末期を過ごす所だ。
数年前に亡くなったひぃおばあちゃんが、緩和ケア病棟に入っていた。
「……そうなんだ、そんな場所があるんだね」
と、私の説明を聞いた梨々愛が静かに呟いた。
「でも、香菜子……さんは、まだ生きているってことだよね」
思わずいつものように呼び捨てにしそうだったけれど、香菜子の家に勤めていた江原田さんの前では、きちんと「さん」を付けようと思った。
「うん。パパが言っていた草一郎さんと暮らしていた子どもっていうのは、香菜子さんだったんだ」
江原田さんにお礼を言って、私と梨々愛は“ちょうちょ館”に帰った。
そして、土曜日。
電車に乗って、私と梨々愛は林堂 香菜子に会いに来た。
「林堂 香菜子さんにお会いしたいんです」
と、受付で声をかけると、観察するみたいにジロジロ見られた。
「ご家族かご親族の方ですか?」
「あ、えっと……」



