バタフライ エフェクト

「何かあったのですか?」

「……信じてもらえないかもしれないんですけれど」
と、梨々愛は言った。



「あの子、連れて行かれたんです。……多分、元寄 照良の幽霊に」



江原田さんは目を(みは)って、
「そんな……!」
と、呟いた。



「やっぱり何か知っているんですか?」



私はすかさず質問する。

江原田さんは首を振って、
「私からはお答え出来ません」
と、俯いた。



「そんな……!」



まだ食い下がろうとする私を、梨々愛が視線をよこして止めた。



「私からは何も言えないのですが……、あの方をお訪ねください」

「あの方?」






「林堂 香菜子様でございます……」







「!!」



江原田さんは、林堂 香菜子の居場所を教えてくれた。

その場所は、電車に乗って四つの駅を過ぎた山の中にある、緩和病棟のある病院だった。



「そこに入院しているってことは……」