カモフラなのに溺愛されても困ります!

「実は、小さい頃に楓のおじいさんの家で会った事があるんだ」

「ちょ、急に名前で呼ばないでもらえます?」

「反応するとこそこ?……いや、だって、その時に俺たち結婚の約束をしたんだよ」


はああっ?!

いや、いやいやいや、そんな約束、記憶にございません。


「そ、そんな約束、覚えてません!どなたか違う方と間違えているのでは……?」


そうだよ。

それこそ本命の彼女が、結婚の約束をした相手なんじゃないの?


「間違えてないよ。ちゃんと覚えてる。花宮家で鬼ごっこしたりかくれんぼしたりして、楽しかったなぁ」


ちょっと待って……。

おじいちゃんちで鬼ごっこやかくれんぼをした事があるだなんて。

……そういえば、おじいちゃん同士が旧知の仲で、今でも親交あるって言ってたっけ。

それじゃ、幼少期に私はこの人と会ってるの?

……しかも鬼ごっことかかくれんぼまでしてるなんて。


「いえ、全く覚えてないです。ゴメンナサイ」

「そっか。でも俺は覚えているから、一緒にいていつか思い出してくれたら嬉しいな」


そう言って、彼はニッコリ微笑んだ。