「い、い、い、いつ…っ!?」
「んー、まぁ、夏前には?伊月ってわかりやすいよね。かわいいくらいバレバレだったよ」
「なっ!?」
そんなに早くからわたしの気持ちってバレてたの!?
そしてなんで夜久先輩はそんなにニコニコ笑ってるの!
「ひ、ひどいですっ!」
「ごめんごめん。でもほら、ちゃんと後輩としてかわいがってたでしょ?」
「それは…っ。~~っ、それでもひどいです!」
「じゃ、これで許して?」
夜久先輩はクスッと笑って、目を伏せた。
なにをしようとしてるのかと、警戒しているわたしに訪れたのは、唇へのやわらかい感触。
その瞬間、わたしは“思考停止”というものを初めてちゃんと体験した。
「好きだよ、星乃。これから先も、彼女として俺のそばにいて欲しい」
「…」



