【SS集】クリスマスに甘い恋を。



「や、夜久、先輩…?」


「これから言うのは本当のことだって、信じてくれる?」


「は…はい…」




 パチパチと、せわしなくまばたきをしながら、夜空が似合(にあ)う夜久先輩の大人びた顔を見つめた。

 夜久先輩はじっと、視線をからめとるようにわたしの目を見つめて、唇を動かす。




「好きだよ、伊月」


「…えっ?」


「俺の一等星…なんて言ったら、クサいけど。俺にとって伊月は、特別な女の子だ」


「え…えっ」




 やわらかく笑う先輩の視線を受け止めて、わたしの顔はどんどん熱くなっていく。

 す、好き?わたし、あの夜久先輩に告白されてるの…っ!?




「う、うそ…っ」


「本当だって信じるって、言ったでしょ」


「あぅ、で、でも~…っ!」


「ははっ、かわい」