ここにいてはいけない。
その一念に突き動かされて、私はクリスマスイブの夜、寒空の下へ歩き出した。
****
「はー…」
適当に歩いてたどり着いた人気のない路地裏で、かじかむ指先に何度目かの吐息を吹きかける。
しゃがみこんでひざを抱えても、こうやって息を吹きかけても、体はガタガタとふるえるばかり。
お父さんに殺されなくても、私、ここで凍え死んじゃうのかな…。
霧がかかるように湧いてきた眠気に、まぶたが負けそうになる。
うつらうつらと、目を閉じかけたとき――。
「はぁ、やっと息ができる…」
とつぜん、頭上から男子の声が降ってきた。
「っ、え…?」
その一念に突き動かされて、私はクリスマスイブの夜、寒空の下へ歩き出した。
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「はー…」
適当に歩いてたどり着いた人気のない路地裏で、かじかむ指先に何度目かの吐息を吹きかける。
しゃがみこんでひざを抱えても、こうやって息を吹きかけても、体はガタガタとふるえるばかり。
お父さんに殺されなくても、私、ここで凍え死んじゃうのかな…。
霧がかかるように湧いてきた眠気に、まぶたが負けそうになる。
うつらうつらと、目を閉じかけたとき――。
「はぁ、やっと息ができる…」
とつぜん、頭上から男子の声が降ってきた。
「っ、え…?」



