「俺だったら心変わりなんて、する気も起きないよ。気が強くて、でもすなおで、かわいくて。ちょっと話しただけでも魅力いっぱいなんだもん、汐音ちゃん」
「あ、朝陽…?」
「あ、やった。名前で呼んでくれるのうれしい。ついでに、俺と連絡先交換してくれない?」
「は?な、なんで?」
朝陽、距離の詰め方えぐくない?
朝陽はケーキ屋のバイトで、私はただのお客だよね。
なんで連絡先交換とかの話が出てくるの??
混乱しながらニコニコした朝陽の笑顔を見ていると、思いもよらぬ“回答”が返ってきた。
「汐音ちゃんのこと、もっと知りたいから。気になる女の子とお近づきになりたいっていうのは、自然な感情でしょ?」
「えっ…!?」



