季節がまたひとつ巡って、俺はまたひとつ夕芽のことに詳しくなる。 この頃には、夢宮のことや悪夢のことも、少し話してもらえるようにはなっていた。 そして、会話の節々の言葉を拾い集めているうちに気づく。 ……夕芽は、たぶん強い。 悪夢を晴らった話を聞いていると、特にそう思う。あと、これは関係ないだろうが、町に残る伝承にも妙に詳しかった。 おそらくその知識量は、俺より多い。 でも、それが、自分が知らない物事に追いつこうと、必死なようにも見えた。