夢宮 ーある少女の悪夢晴祓録ー

「分からない」
「…それなら、どうして、私に渡そうとしたんですか?」


 渡辺さんの中で、何か確信でもあったのか。


 どうしても、私はそれを知らなくちゃいけないように思えて。



 夢中で尋ねる私に、渡辺さんは少し迷ったような表情を見せた。

 口にしてもいいのか、分からない。


 そう言いたげだ。

 
「……兄の部屋に、集合写真があって。その中の子が、なんか、…夢宮さんみたいだったから」