夢宮 ーある少女の悪夢晴祓録ー

 手芸部か……。

 考えたこともなかった。


 自分がそこにいる景色すら、想像がつかない。

 
「あ、でも渡辺さん、運動もできそうですよね」
「…ありがとう」

 
 僕は、野球が好きだ。



 父親に連れて行かれた球場で、初めて試合を見たその日から。


 観るのも好きだし、自分がするのも好き。


 もちろん大変な時もあるけど、それでも、子供の頃からずっと続けてきた。




 いつからか、捨て身のプレーを高く評価されるようになっていた。


 僕は、どんなボールでも取れる。

 そんな馬鹿げたキャッチコピーを自負するくらいだった。