夢宮 ーある少女の悪夢晴祓録ー

 くるり、くるり。
 

 慣れた手つきで静かな光を放ちながら、回されていく。

 ちらりと僕に向けられる途切れ途切れの黒い艶と、仕草が僕を催促しているように感じる。



 僕の中に渦巻く感情を、どうやって話そう。

 何から、説明すれば伝わるだろう。



 …ああ、そうだ。

 
「夢宮さん。僕は、何部に見える?」


 少女の口から、野球という言葉が聞きたかった。

 適性がありそうだと、そう言って欲しかった。



 だけど、僕の思うようにはならないことは分かっていた。

 
「うーん、そうですね…。スピンドルのこともお詳しかったですし、手芸部とかですか?」