夢宮 ーある少女の悪夢晴祓録ー

 僕が踏み込むことが必要なのだろうか。

 そもそも、僕が話すことはいい結末を連れてくるのか。

 
「夢宮さんに打ち明けたら、本当に楽になれるんですか?」
「……そうですね。悪夢──トラウマを晴らうのが、私の役割なので」


 不安だけで口にした言葉だったが、少女は真剣な表情で返す。


 それまでの、ふわふわとした雰囲気が霧散した。


 少し張り詰めた、神社らしい空気。

 この場所が特別なのもそうだが、きっと、少女がこの気配を作り上げている。
 
 
「…もしもの時は?」
「私が飲み干します」