夢宮 ーある少女の悪夢晴祓録ー

 スマホの中にある写真の建物と、目の前の建物をもう一度見比べる。

 
「ほ、本当にここであってるのか…?」


 友人から送られてきたマップのピンの位置と、現在地を表すピンの位置は重なっている。

 だから、ここで間違いないはずなのだが。



 でも、写真にあるのは小さな小屋のような場所。

 対して、こちらは真っ赤な鳥居。



 ……場所間違ってない…?


「何かお探しですか?」
「え? ああ…」


 不安になって辺りをうろうろしていると、巫女装束の少女と目が合った。


 中学生になったばかりのうちの妹とあまり背丈も変わらないが、それよりかは少し大人びて見える。

 だけど、僕よりは年下…か?



 
 彼女がこちらに歩みを進めて、それでようやくはっきりと顔が分かった。


 浮世離れした雰囲気のある顔立ちと、髪につけた赤い紐のリボン。



 友人から聞かされていた情報とも一致する。