寒い。 隣にいて欲しい。 ずっと隠していた本音が、零れ落ちた。 「私のこと、抱きしめてくれないんですか?」 そう言うや否や、湊先輩が私の腕を強く引く。 倒れ込むような形になった私の体は、湊先輩の胸にすっぽりと収まった。 湊先輩の鼓動は、私のものと同じ速さで刻まれていて。 温かい。 というよりは、たぶん、熱い。 「…温かいです、湊先輩」 「ごめん、夕芽」