夢宮 ーある少女の悪夢晴祓録ー


 何となくだけど、あの夢乃ちゃんの言葉は、違う意味だって思ったから。



 わたしの瞳を覗き込んでから、指をぱちんと鳴らす。

 夢乃ちゃんの、そんな仕草を何回も見たことがある。


 そうしたら、不思議と心が軽くなって。


 怖いものが怖くなくなって。

 
 辛い気持ちが消えたみたいに小さくなった。


 
 それがまるで魔法みたいに思えて、わたしも指を鳴らす練習をしたくらいだった。


 わたしの黒い感情を、夢乃ちゃんは飲み干した。

 ちょっと怖かったけど、でも、確かに胸の中のモヤモヤは小さくなっていた。

 

 ……きっと、そうなんだよね?