夢宮 ーある少女の悪夢晴祓録ー



 次に、残ったお湯を赤い方に。

 そうやって、やかんの中身が全部それぞれのお茶碗に注ぎ分けられた。



 水色のお茶碗を持って、夢乃ちゃんが立ち上がる。


 わたしの膝の前に、それが置かれた。

 
「どうぞ」 

 
 恐る恐る、お茶碗を持ち上げてみた。


 さっきまで煮えていたはずなのに、なぜかひんやりとしてる。


 
 神社だから、ちゃんとした飲み方があるんだろうな…。

 ママに教えてもらえばよかった。


 今まであまり外には出なかったから、こういう時のルール知らないかも。


「決まりはないから、いつもするように飲んで」
「……そ、そっか、ありがとう」


 夢乃ちゃんが言うからそうなんだろうけど、でも少し不安だ。



 中に入っている水を、くるくると回して遊ぶ。

 しばらくそうしているうちに勇気が出てきて、お茶碗に口をつけた。