夢宮 ーある少女の悪夢晴祓録ー


 聞きたくない。

 もう話しかけないで。



 何回も、何回も、そう言ってどこかへ追いやった。

 わたしが遠ざけたその後に、いつも夢乃ちゃんがどこに行ってたかなんて知らない。



 夢乃ちゃんが悪いんだ。

 そんな、幼い自己満足だった。
  

 影で夢乃ちゃんが、いじめっ子たちに何かをされていた。



 でもわたしは、そのまま通り過ぎた。




 飛び出す勇気なんてなかったし。

 まだ仲直りできてなかったし。

 

 わたしのことを守っていたはずの背中が、どこか小さく見えた。