夢宮 ーある少女の悪夢晴祓録ー



 ママのおばあちゃんは、外国人だ。


 だから、ちょっとだけ、わたしはみんなと違った。



 一緒なのに。言葉が違うどころか、国語も得意なのに。

 家でも、日本語以外話さないのに。



 でも、ちょっとだけ肌の色が違ったり。
 髪が違ったり。


 よく見ないと、分からないぐらいの違い。

 たったそれだけで、わたしは「同じ」になれなかった。


 
 小学2年生になった時には、もういじめられていたと思う。

 
『ルナちゃんはやだ!』
『ここは日本だから、ルナちゃんはだめなんだよ』 
 

 いつしかそんなルールができていて、わたしはその輪の中に入れてもらえなかった。


 
 隣の子にお願いされて、消しゴムを貸したこともある。

 甘い匂いつきで、ピンク色の可愛いものだった。


 本当は誰にも使わせたくなかったけど、この時間だけならって思って。


 
 でも、1週間経っても返ってこない。


 おかしいなと思った頃には、わたしの消しゴムは教室内でサッカーボールの代わりのおもちゃになっていて。みんなに蹴られていた。


『これ、るなのじゃない?』