夢宮 ーある少女の悪夢晴祓録ー



 わたし、ここに来てよかったかも。


 まだ何も解決はしていないけど、でも、夢乃ちゃんに会えただけで十分すぎるくらいだ。


「それで、瑠奈はどうしてここに来たの?」 
「夢宮さん、に相談したら、もしかしたらって思って……」


 怖いものが、怖くなくなるかもしれない。


 怯えなくてよくなるかもしれない。



 臆病だけど、弱くて泣き虫だけど、そんな希望に賭けてみたかった。



 
 大きな箱の中から夢乃ちゃんが鉄のやかんを取り出してきて、火の上に置く。

 さっきまで、あんなところに炉?なんてなかったのに……。


 水を入れたところは見ていないけど、不思議と乾いた音はしなかった。

 
「私に話してくれる?」