Good day ! 6

「相澤キャプテンは、この動画は初めましてですよね? アメリカのエアラインでキャプテンをされていたとか」
「はい。日本に移住することを決め、JWAに今年の4月に入社いたしました。新参者ですが、どうぞよろしくお願いいたします」
「既にJWAでも大活躍で、なんとドリームライナーとトリプルセブンの二刀流パイロットでもあります。皆様、ぜひどちらの機種でも、相澤キャプテンのフライトにご搭乗くださいね。と言いつつ、この二人が並んでいる様子が気になって仕方ないと思います。分かりますよー、かつてのあの名物ペアを思い出しますよね?」

なんのことかと、大翔が首をひねる。

「言わずと知れた、舞さんは佐倉夫妻のお子さんで、相澤キャプテンはなんと!『第二の佐倉 大和』と呼ばれております」

えっ!と、大翔が驚いて川原を見た。

「あら、ご本人は初耳でしたか?」
「そんな、滅相もない。佐倉教官は偉大な大先輩です」
「そうですけど、相澤キャプテンは佐倉さんの再来だと、社内でも大きな盛り上がりを見せましたよ。操縦スキルもさることながら、お顔がそっくりですから。なにせ娘の舞さんまで間違えたとか」

か、川原さん、と舞は絶句する。

「舞さんも恵真キャプテンにそっくりですし、次世代のフライトシリーズはこの二人に担ってもらおうと、私もあれこれ考えました。初日の出フライトは、そんな二人のデビューを飾るのにピッタリです! 皆様、ぜひお早めにご予約をお願いいたします。あっという間に満席になること間違いありません。フライトシリーズはまだまだ続きますよー。どうぞお楽しみに!」

川原は、画面に入り込みそうなほど熱弁を振るう。

「それでは最後に、お二人から意気込みをどうぞ。相澤キャプテンから」
「はい」

大翔は居住まいを正してカメラを見つめた。

「伝統あるJWAの翼を汚すことなく、皆様のご期待に添えられるよう、精一杯気を引きしめて乗務いたします。皆様とご一緒に新年をお祝い出来ますことを、心より嬉しく思います。どうぞよろしくお願いいたします」

大翔が頭を下げると、続いて舞が口を開く。

「新しい年の始まりに皆様とご一緒出来ますことを、大変光栄に思い、感謝しております。皆様に空の上から素晴らしい初日の出をご覧いただき、幸先の良い幕開けとなりますよう、相澤キャプテンをしっかりとサポートいたします。心を込めて務めますので、どうぞよろしくお願いいたします」

川原はカメラの横で、笑顔で頷く。

「初々しくていいですね。フレッシュな二人のフライトに、ぜひご期待ください。もちろん、例のものもご用意しておりますよー。お楽しみに!」

例のもの?と、大翔が眉根を寄せていると、「それでは今回はこの辺で。ありがとうございました!」と川原が締める。

大翔と舞も「ありがとうございました」と頭を下げて撮影は終わった。