Good day ! 5

トーイングカーで押し出してもらい、機首も向きを変えた。

宮崎空港は小さな空港で見晴らしも良く、タキシングを始めてすぐに滑走路に到着する。

「Runway clear. ん? 大和さん、見て! 翼達がいる」

恵真が指差す先に、翼、舞、翔一が、大きくこちらに手を振っているのが見えた。

学校の敷地内にいるが、遮るものがない為、三人の様子がよく分かる。

「おおー、元気そうだな、みんな」
「ええ」

三人は笑顔で両手を振り、翔一にいたってはぴょんぴょん飛び跳ねている。

「ふふっ、楽しそう。授業参観は出来なかったけど、こうして元気な姿が見られて良かったです」
「ああ、そうだな」

その時、管制官から離陸の許可が伝えられた。

『J Wing(ジェイウイング) 608. Runway09. Wind 090 at 7. Cleared for takeoff』
「Runway09. Cleared for takeoff. JW608」

恵真がリードバックを終えると、大和が気合いを入れる。

「よし、あの子達に本気の離陸を見せてやる」

本気の離陸?と、恵真は苦笑いした。

「Cleared for takeoff. 行くぞ、恵真」
「はい」

大和がスラストレバーを押し進めると、エンジン音が一気に高まる。

大和と恵真はキリッと表情を変え、翼達にサムアップサインを送った。

三人も大きくサムアップしてみせる。

やがて滑走路をぐんぐん加速すると、三人が見つめる先で、大和と恵真は軽やかに機体を離陸させ、大空の中へと飛び立っていった。