ホテルに戻るとチェックアウトし、二人で空港に向かう。
折り返し便のB777は恵真が離陸を、大和が着陸を担当することになった。
定刻にブロック・アウトすると、恵真は大和が管制官とやり取りするのを聞きながら地上走行し、機体を滑走路に正対させる。
「Notify Cabin」
大和がポーン……とチャイムを鳴らして、キャビンに離陸を知らせた。
「Cleared for takeoff. よし、行こう」
「はい。Runway clear. Cleared for takeoff」
恵真はスラストレバーをしっかりと握る。
手順はB787と同じ。
だが染みついた感覚に惑わされてはいけない。
大和と息を合わせ、計器の数値を確かめながらコールし合って、無事に機体を離陸させた。
巡航に入ると、二人でふうと肩の力を抜く。
「やっぱりかっこいいな、恵真は」
「え? なにがですか?」
大和の思わぬ言葉に、恵真は首をひねった。
「だってこんな大きな機体を細い腕で操って、いとも簡単にスッと離陸させてみせるんだから」
恵真は思わず苦笑いする。
「すごいのは飛行機の性能であって、私の握力ではないですよ?」
「ははは! まあ、そうだけどさ。やっぱりかっこいいよ、恵真は。俺の自慢の女」
またそういうことをコックピットで……と、恵真は眉根を寄せた。
「かっこいいのに、困った顔は可愛い。最高だな」
「もう、キャプテン!」
真顔で怒ってみるが、やはり大和は笑っている。
「ふくれっ面も可愛い」
「キャプテン! 変なことばかり言ってないで、PA入れてくださいね。I have」
ツンと澄ましてそっぽを向く恵真に、大和は苦笑いした。
「分かったよ。でもなにを言っても知らないぞ?」
そう言ってMICボタンを押した。
折り返し便のB777は恵真が離陸を、大和が着陸を担当することになった。
定刻にブロック・アウトすると、恵真は大和が管制官とやり取りするのを聞きながら地上走行し、機体を滑走路に正対させる。
「Notify Cabin」
大和がポーン……とチャイムを鳴らして、キャビンに離陸を知らせた。
「Cleared for takeoff. よし、行こう」
「はい。Runway clear. Cleared for takeoff」
恵真はスラストレバーをしっかりと握る。
手順はB787と同じ。
だが染みついた感覚に惑わされてはいけない。
大和と息を合わせ、計器の数値を確かめながらコールし合って、無事に機体を離陸させた。
巡航に入ると、二人でふうと肩の力を抜く。
「やっぱりかっこいいな、恵真は」
「え? なにがですか?」
大和の思わぬ言葉に、恵真は首をひねった。
「だってこんな大きな機体を細い腕で操って、いとも簡単にスッと離陸させてみせるんだから」
恵真は思わず苦笑いする。
「すごいのは飛行機の性能であって、私の握力ではないですよ?」
「ははは! まあ、そうだけどさ。やっぱりかっこいいよ、恵真は。俺の自慢の女」
またそういうことをコックピットで……と、恵真は眉根を寄せた。
「かっこいいのに、困った顔は可愛い。最高だな」
「もう、キャプテン!」
真顔で怒ってみるが、やはり大和は笑っている。
「ふくれっ面も可愛い」
「キャプテン! 変なことばかり言ってないで、PA入れてくださいね。I have」
ツンと澄ましてそっぽを向く恵真に、大和は苦笑いした。
「分かったよ。でもなにを言っても知らないぞ?」
そう言ってMICボタンを押した。



