海軍の捜索隊から、
静かすぎる声で報せが入ったのは
明け方のことだった。
夜通し働いていたルチアは
仮眠も取らず、
港の片隅でぼんやりと波を見つめていた。
そこへ、走ってきた兵士が震える声で告げる。
「……発見されました。ベリル殿下とみられるご遺体が……」
「どこ!?どこなの!?」
真っ青になったルチアを、
ビンセントが抱きとめる。
彼女は涙に濡れた顔のまま、
必死に彼から逃れようともがく。
「行かせて! 行かせてビンセント!お姉様のところへ……私が確認しないと!」
「落ち着けルチア。今すぐ連れていく。だが走るな、足元が危ない。」
瓦礫で足を切りそうになるルチアをかばいながら、
ビンセントは彼女の肩を支え、
波打ち際へと急ぐ。
そこには、白布に包まれた静かな姿があった。
強い風雨に晒されながらも、
ベリルの顔は安らかで――
王家の姫らしい凛とした美しさを
最後まで保っていた。
「……いやだ……いやだよ……!」
布にすがりついて泣き崩れるルチア。
「起きてよ……お姉様……」
ビンセントは、
泣き叫ぶルチアの肩をそっと抱き寄せた。
その腕は、いつもの強引さではなく、
静かに寄り添う力だった。
ルチアは泣きながらビンセントの胸を叩き、
それでも離れられず、
ただただ彼にすがって泣き続けた。
静かすぎる声で報せが入ったのは
明け方のことだった。
夜通し働いていたルチアは
仮眠も取らず、
港の片隅でぼんやりと波を見つめていた。
そこへ、走ってきた兵士が震える声で告げる。
「……発見されました。ベリル殿下とみられるご遺体が……」
「どこ!?どこなの!?」
真っ青になったルチアを、
ビンセントが抱きとめる。
彼女は涙に濡れた顔のまま、
必死に彼から逃れようともがく。
「行かせて! 行かせてビンセント!お姉様のところへ……私が確認しないと!」
「落ち着けルチア。今すぐ連れていく。だが走るな、足元が危ない。」
瓦礫で足を切りそうになるルチアをかばいながら、
ビンセントは彼女の肩を支え、
波打ち際へと急ぐ。
そこには、白布に包まれた静かな姿があった。
強い風雨に晒されながらも、
ベリルの顔は安らかで――
王家の姫らしい凛とした美しさを
最後まで保っていた。
「……いやだ……いやだよ……!」
布にすがりついて泣き崩れるルチア。
「起きてよ……お姉様……」
ビンセントは、
泣き叫ぶルチアの肩をそっと抱き寄せた。
その腕は、いつもの強引さではなく、
静かに寄り添う力だった。
ルチアは泣きながらビンセントの胸を叩き、
それでも離れられず、
ただただ彼にすがって泣き続けた。



