ビンセント即位から一年。
“皇帝の妻にふさわしい”と
帝国内から選りすぐられた令嬢たちが、
ドラゴニア帝国の宮殿に招集された。
高位貴族、皇帝の遠縁、
あるいは外交の要となる名家の娘たち。
いずれ劣らぬ淑女たち。
誰もが練りに練った衣装をまとい、
緊張と期待を胸に宮殿にやって来る。
容姿端麗、礼儀正しく、教養も申し分なし。
誰が皇后になってもおかしくない。
「皇后になれば、帝国一の栄誉が手に入る」
その野心が、
煌びやかな笑顔の裏にちらついていた。
しかし――
肝心のビンセント皇帝は、
というと。
玉座に腰かけ、
冷静な瞳でかすかに見下ろしたかと思えば、
令嬢たちの言葉が終わるより早く、
「却下。」
の一言。
家柄を説明する前に却下。
アピールを始めて三秒で却下。
気に入られるどころか、
視界に入った瞬間に却下された子すらいる。
重臣たちは半泣きだった。
「皇帝陛下、せめて……せめて五分は御令嬢のお相手を……!」
「無理だ。」
ビンセントは息を吐き、
平然と告げた。
「私は、姉上以下の女は眼中にない。姉上ほど完璧な女性は存在しない。ゆえに、帝国中どころか世界中を探したって、私に相応しい伴侶などいるはずがない!」
宮殿に沈黙が落ちた。
やっぱり……!
よりにもよって比べる相手が
“帝国一の才媛” と謳われたファティマ皇女では、
帝国中の令嬢たちが勝てるはずもなかった。
“皇帝の妻にふさわしい”と
帝国内から選りすぐられた令嬢たちが、
ドラゴニア帝国の宮殿に招集された。
高位貴族、皇帝の遠縁、
あるいは外交の要となる名家の娘たち。
いずれ劣らぬ淑女たち。
誰もが練りに練った衣装をまとい、
緊張と期待を胸に宮殿にやって来る。
容姿端麗、礼儀正しく、教養も申し分なし。
誰が皇后になってもおかしくない。
「皇后になれば、帝国一の栄誉が手に入る」
その野心が、
煌びやかな笑顔の裏にちらついていた。
しかし――
肝心のビンセント皇帝は、
というと。
玉座に腰かけ、
冷静な瞳でかすかに見下ろしたかと思えば、
令嬢たちの言葉が終わるより早く、
「却下。」
の一言。
家柄を説明する前に却下。
アピールを始めて三秒で却下。
気に入られるどころか、
視界に入った瞬間に却下された子すらいる。
重臣たちは半泣きだった。
「皇帝陛下、せめて……せめて五分は御令嬢のお相手を……!」
「無理だ。」
ビンセントは息を吐き、
平然と告げた。
「私は、姉上以下の女は眼中にない。姉上ほど完璧な女性は存在しない。ゆえに、帝国中どころか世界中を探したって、私に相応しい伴侶などいるはずがない!」
宮殿に沈黙が落ちた。
やっぱり……!
よりにもよって比べる相手が
“帝国一の才媛” と謳われたファティマ皇女では、
帝国中の令嬢たちが勝てるはずもなかった。



