激重シスコン皇帝は、勝ち気な姫に陥落する

翌日。
候補者たちは離宮に案内され、
こう告げられた。

「本日は一日、自由にお過ごしください。どう振る舞うかはあなた方にお任せします」

――そう、
実は“離宮まるごと”が審査会場、
離宮のいたるところに、
候補者たちの様子を伺う官僚たちが
待ち構えていた。

それぞれの候補者たちは、
深く考えずに
完全に羽根を伸ばす者もいれば、
これも審査の対象なのだと
敏感に察知する者もいた。

豪奢な庭園で優雅に羽を伸ばし、
使用人をこき使う令嬢。
(上に立つ者は人を使えて当然と思っている)

「皇后教育」の模範演技とばかりに、
わざとらしく慈善活動っぽいことを始める令嬢。

外堀を埋めようとして、
「皇帝の妻にふさわしいのは私」
と貴族仲間にアピールし続ける令嬢。

……皆、選ばれるために必死である。

審査されていると知らなくても、
“誰かが見ている”前提の行動ばかり。