正反対な恋模様


5月

生徒会選挙が行われた日


私はこの日を待っていた


やっと、やっと生徒会長になれる


そんな思いで私は壇上にあがった



 「生徒会長になりました

 2年の井野瀬沙生です

 この学校をより良くするため精一杯頑張ります」



私はそう言ってから、周りを見渡した


その中に、退屈そうにあくびをしている私の双子の妹——志生と目があった


志生はすぐ目を逸らして、気まずそうに俯いていた


そんな志生が心に残りながら、私は壇上から降り、生徒たちは各々教室へ帰って行った


私もみんなより出遅れて教室に行こうとすると、後ろからトントンと軽く肩を叩かれた


 
 「井野瀬さん!生徒会長おめでとう!

  いや〜ちょっと悔しいけど納得だね〜」


そう声をかけたのは、副会長に就任した柊楽玖(ひいらぎらく)だった


柊くんは少し見た目はチャラいけれど、成績優秀で、顔がいいと評判がいいそんな人だった


私は1年の頃から生徒会に所属していて、柊くんも1年から所属している


そんな柊くんを私は勝手にライバル視していた


柊くんはそんな様子はなかったけれど、1年一緒に過ごして、とっても負けず嫌いと言うことを知ったので、今回のことは少し悔しそうにしていた



 「柊くんこそお疲れ様

  また1年よろしく」



私はそれだけ言って、早歩きで自分の教室に帰っていた


後ろから「そっけなーい」という柊くんの言葉を無視して




私は席替えや、委員会決めをしている騒がしい教室に恐る恐る入った


 「あっ!井野瀬さん!

  生徒会長、おめでとう〜!」


教室に入ってきた私に気づいた子が私に声をかけてくれた


 「ありがとう

  あと、私の席どこになった?」


感謝をするついでに、席替えをし終わった私の席を聞いた


 「沙〜生っ!!!

  席ここだよ〜!私の後ろ!!」


元気に私を呼ぶ声が聞こえた

その声の主に目を向けると、クラスにいる唯一信頼できる友達、花和田彩芽(はなわだあやめ)が笑顔で席を指さしていた


 「彩芽
  
  席、また近いねよろしく」


私がそういうと、太陽のような明るい笑顔が返ってきた