真っ白な天井
目を覚ました結城は病室のベッドで
横たわっていることに気付いた。
あれ?
俺なんで生きて…
屋敷で心臓をえぐり出されて
明日香チャンに殺されたハズ
確かに胸には大きな穴が空いてた
なのに何で生きてるんだ?
ふと隣で椅子に座り
うたた寝している千紘がいた。
『千紘… 』
「ん… あ、目覚めた?」
コイツは千紘であり
結城の友達の千紘ではない。
千紘は既に他界していて
今、千紘の中にいるのは悪魔。
どんな悪魔なのかは分からないけど…
愛優を守ろうとしてくれたって事は
味方だと捉えてもいいのだろうか。
『… あ、愛優は!?』
首を横に振る千紘
「… 間に合わなかった、結城を守ることで精一杯。この器の男はお前を心から尊敬してたみたいだから助けてやった。感謝しろよ」
『……。』


