秘密な恋愛

​翌朝。
​目を覚ました芽依は、
真っ先にスマホを確認するが
佑陽からの連絡は何もなかった。

​いつものようにキッチンへ立ち、気づけば無意識のうちに佑陽の分のお弁当まで作っていた芽依。


​(食べてくれるかどうかも分からないのに。作っちゃった)

​ぎゅっとお弁当袋の結び目を整えながら、
寂しそうにぽつりと呟く。


​(嫌だな···旅行、もうすぐなのに)

​ちゃんと会って謝らなきゃ。
心ではそう決めているのに、学校へ向かう足取りはどうしても重かった。




​「芽依、おはよーっ!」
​学校に着くと、由奈の明るい声が聞こえてきた。

​「おはよ」

​どこか元気のない芽依の表情を見て、
由奈は心配そうに顔を覗き込む。

​「ちょっと芽依···明らかに『何かありました』って顔してるけど···」


「···昨日、佑陽くんと喧嘩しちゃった」
「えっ!? なんで!?」

​芽依の言葉に、驚きを隠せない由奈。
それから芽依は、昨日の昼休みに起きた出来事を、ぽつりぽつりと由奈に話し始めた。