秘密な恋愛

「···ほんと。ずるいよな、芽依」

「えっ?さっきの話し聞いて··· 」

芽依が言いかけた瞬間、
キュっと芽依の手を取り

“親父、ちょっとごめん”

と芽依を連れて部屋を出る佑陽。



部屋の外へと出た2人。
黙って芽依の手を取り、歩く佑陽。
どこか落ちつかないように。足取りは自然と早くなる。


「佑陽くん··?」

誰もいない部屋へと芽依を連れ入り


ぱたん。と扉を閉め···

「どうしたの··?私やっぱり、まずいことしちゃった··?」

芽依が不安そうな、表情をした
その時。

片手で、芽依の腰へと触れ
グッと一気に距離が縮まり
いつもの、ように
優しく芽依の耳もとに手が触れる。

そして

芽依の唇は
塞がれ···


「っん···」


そっと唇が離れ
ふと、佑陽と目が合う。

芽依をみつめるまなざしは、
いつになく
愛おしそうだった。


潤み出す、
そのまなざしに
キュっと胸が苦しくなる。

「佑···」

「あんなこと言われて。平気なわけねぇだろ···」


そして、そのまま
芽依を抱きしめた。

「だって···。嘘だったけど、悔しかったの···」


​佑陽の胸に顔を埋めたまま、芽依は震える声でつぶやく。

「ちゃんと。伝えたかったの···」






「芽依がさ。俺のために親父に、あぁ言ってくれて···めちゃくちゃ嬉しかった。···ありがとうな」

自分のために怖かったであろう父親に。
気持ちを伝えてくれた芽依が
愛おしく。
抱きしめながらそっと髪を撫でる。