秘密な恋愛

「色々あったから。···まだ会わせたくねぇ。今回は断るわ」


​あからさまに嫌がって話を終わらせようとする
佑陽に、父親は

“そうか”
と短く呟き、手元のコーヒーカップをコト、と机に置いた。
その瞬間、部屋の空気が一気に父親から

『社長』

に変わる。

​「春休みに、休みを取るらしいじゃないか。飯田から聞いたぞ」

​父親の言葉に、佑陽の胸がドキッと嫌な音を立てた。

​「だから?」
​あえて表情を変えずに問い返す佑陽に、
父親はどこか楽しそうな、意地の悪い笑みを浮かべる。


​「お前がどうしても会わせないって言うなら、春休み、全部に仕事をねじ込んでもいいんだぞ?」


​「···脅しかよ。···クソ親父」
​完璧に退路を断たれ、佑陽は思わず毒を吐いてしまった。